8月22日 しまなみ海道

6時ごろ起床。数度寝ののち、8時前に本起床。カフェで朝食を済ませ、棚に置いてあった『エリアリノベーション 変化の構造とローカライズ』を読んだ。現場主義とか、ツリーからネットワークへだとか、どこかで聞いたような、というか、最近はどこでも聞くような話が都市開発の話にも通じるのだなあと思った。その後、サロンで粉ポカリを作ったり、のんびりコーヒーを飲んでいると、何か聞いたら何でも教えてくれそうなおじさんに話しかけられ、流れでしまなみ海道について色々と教えてもらった。話の終わりに、初心者ならもう出てないと夜までに今治市入れないかもよと言われ、急いで出発。走るのはブルーラインコース。

9時30分ごろ、宿を出発。尾道渡船に乗って向島に上陸。町の中をただ走るだけ。宿にいたおじさんに、初心者は序盤頑張りすぎて後半で心が折られることが多いから気をつけて、という忠告を受けていたので、ウォームアップ程度に。走り出した直後にサドルが緩んで若干ヒヤヒヤするものの、岩子島を通り過ぎるまでは何事もなし。ところが、その直後に緑看板による向島ICの案内に付いて行ってしまい、意味もなく10分ほど山を登った。道の確認と下りも合わせれば15分くらいのロス。結構な勾配だったこともあり、のっけから体力を奪われ、心が折れかけた。

10時20分ごろ、因島に上陸。この辺りから、他のサイクリストの姿がチラホラ見え始め、道に迷う心配もなく走れるようになった。実際、サイクリングコースになっている道には、それと分かるように白線の横に青い線も引いてあるのですが……。若干アップダウン激しめ。途中で休憩を挟もうかとも考えたのだが、最初のロスを挽回しなければ、という意識が働いたため、生口橋を渡る前のコンビニまで休憩は取らなかった。コンビニでは、どうしても飲みたくなってしまってライフガードのペットボトルを購入し、10分休憩。また、この辺りからカロリーメイトを口に放り込み始める。

11時10分ごろ、生口島に上陸。この島のコースはずっと海沿いで景色がよく、道もなだらかなので快適に走れる。とはいえ、この辺りで足の疲労をハッキリと認識し始め、また背負っている荷物の重さがしんどくもなってきていた。13時に生口島を出られるか否かが分水嶺、という話をおじさんから受けていたので、ペースとしては安心できた。

12時10分ごろ大三島に上陸し、道の駅の多々羅しまなみ公園で長めに休憩。手持ちの水分が尽きたが、自販機では買わずに次のコンビニまで粘ることに。みかんソフトを食べた。疲れたときに甘いものを食べるとやはり効く。しかし、水を飲みたかった。サイクリストの聖地碑は今回スルー。大三島橋に入る上りで足の疲労が誤魔化せなくなってきたのを痛感しつつ、13時ごろ大三島脱出。

伯方島はささっと。地図でもかなり短い距離の表示だったことに励まされ、体力の割には元気に走れた。途中のコンビニでポカリスエット1Lと炭酸水500mlを購入し、15分休憩。食事を取ろうかとも思ったが、腹が減っているわけでもなく、カロリーメイトをかじった。コンビニを出発してすぐに道の駅の伯方S・Cパークが見え、そっちで休憩すべきだったと思った。

大島上陸が13時40分ごろ。四国本島上陸前最後の島ということもあって精神が復活し、しばらくはなだらかな道のりを普通のペースで走った。しかし、いくら精神力が回復すれど肉体の疲労は蓄積する一方で、長い坂道に咽ぶほかなかった。島の折り返し地点とおぼしき坂のてっぺんで14時を迎え、10分ほど休憩したのち、下り坂をすっ飛ばして道の駅のよしうみいきいき館へ。ここで20分ほどぐったり休む。来島海峡大橋を渡り、しばらく街中を走ると今治駅に到着。15時半すぎに着いたので、都合6時間ほどでしまなみ海道の一般的なサイクリングコースを渡ったことになる。初めてのロングライドにしては、まずまずの結果ではないかと思う。帰りにもここを走る予定なので、今回の反省を活かしてテンポよく走りたい。

けっきょく、道中で昼食は取らず、口にしたものは炭酸水とライフガードをそれぞれ500ml、ポカリスエットを2L、カロリーメイト4本、みかんソフトクリーム、飴数個だった。終わってみれば、腹が減る前に何かしら腹に突っ込むという手法は正解だったと思う。考えてみると、去年の夏に富士山に登ったときも、腹が減るとヤバい、という話を多く見聞きしたので、つねにおにぎりやら何やらを口にしていた。

今治市内の満喫で3時間ほど過ごし、「光屋」でラーメンを食べた。できれば今治ラーメンを食べたかったのだけど。無念。それに、焼豚玉子飯の店もめぼしいところが閉まっていたため、次に来るときはそれも狙いたい。

夕食後、先の満喫に戻ってナイトパックを頼んだ。つくづく思うけれど、満喫は万能すぎる。強いて言えば、漫画やパソコンに魅入られてなかなか寝付けないという点が宿としては痛手か。案の定、『寄生獣』などを読み終えるまで寝ることができなかった。